第74話:パッケージ制作
〜 回想・2005年初頭 パイプロイド誕生秘話 〜
ついにパイプロイドに関する情報が全て出そろった。
ここから本格的にパッケージデザインだ。
デザインというのは、人から人へ、情報を伝える道筋を作る行為。
伝えたい思いを、きちんと、より良く伝わるように形にすることなんだ。
決してきれいにレイアウトすることだけがデザインではない。
きれいなだけで何も伝わらないければ、それはデザインとは呼べない。
そして、伝えるための情報を、
どういう雰囲気で伝えたいか。
見た人を、どういう気分にさせたいか。
それが重要なんだよね。
僕が設定したストーリーはこう。
「パッケージを見た人が思わずそのパッケージを手に取りたくなる。
そしてウキウキ楽しい気分になってきて、思わず欲しくなってしまう」
そんな思いから生まれた紙袋のパッケージ。
これにはちゃんと理由があるんだ。
僕は子供の頃ホームセンターが好きだった。
たまに売ってる飛行機や、バルサ工作、あんなのを見ると、
どうしようもなくうきうきしてしまう子供だったんだ。
今となってはレトロと言われちゃう感じだけど、
今でもあのパッケージを見るとウキウキしてくる。
パイプロイドのデザインのときも書いたけど、
自分という人間と同じ趣味を持った人間てのは世界に沢山いて、
自分の趣味を共有出来る度合いが高ければ高いほど、その人達同士のつながりも深いものになる。
だから、僕がワクワクするものは、きっと誰かもワクワクしてくれるハズだし、その人はきっと僕と同じくらいそのモノに対してワクワクしてくれると思うんだ。
だから、僕がワクワクを感じていた、いわゆる飛行機工作のあの形状でいくことに決めたんだ。
もう一つ、材質的な理由。
実際に作るときに触れるのは紙パイプなんだけど、
パッケージ上からそれを触れることは出来ない。
折角紙の工作の楽しさを伝えようとしているモノなのに、
もしパッケージがビニールだったとしたら、「紙の良さ」の前に
すごく大きな壁が立ちはだかることになってしまう。
だから、パッケージは紙そのもののパッケージでいくことにした。
紙ならば作り方を裏面に印刷することもできるし、
(これもレトロな雰囲気を醸し出す一因ではある♪)
利点も結構あるんだ。
袋に穴を開けてるのもポイント。
正直コストアップになっちゃうんだけど、
もし紙袋が実現できないと言う話があったとしても、あの穴だけはやりたかったんだ。
穴の大きさは直径45ミリ。
ちょうど6本のパイプが全部見えるか見えないかぎりぎりの大きさなんだ。
しかも見えるのは一部だけ。ここがポイント。
何か興味のあることがあると、もっと知りたくなっちゃう、
いわゆる「好奇心」が人間の特徴なんだよね。
そして、好奇心から想像を膨らませてる時が、すっごく楽しい時間なんだ。
だからきっと、この穴からワクワクを提供出来るんじゃないかと思ったんだ。
あとは、印刷部分。
これにもいろいろこだわりがあって長くなるので、
こちらは次回♪
*この話はパイプロイドの初期の開発の回想です
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